こんにちは、長期投資家兼生活アドバイザーのゆず( @olivetrhm)です。
この持ち家VS賃貸議論は本当に悩ましいですよね。
私の主観で言うと、現役時代は都心までのアクセスを優先し、賃貸、
退職後は地方で持ち家がベストだと思います。
生涯コストという観点で考えていくと、そのような判断に賛同を頂けるかと思いますので、みなさんにご紹介します。
まず、本題に入る前に
上のグラフをご覧ください。年々、堅調に平均寿命は伸びております。
大体5年間で一歳伸びるという結果になっております。
今後も医療の進歩により、平均寿命は伸びていき、
仮に過去の傾向から今後も5年ごとに1歳伸びていくとしたら、
60年後(2078年)には12歳加算され、100歳弱となります。
あまり考えたくないことかもしれませんが、まず自分が何歳まで生きるのか, 平均寿命を参考に考える必要があると思います。、
老後の長期化
グラフで示されている通り、年々、平均寿命が延びておりますが、
一方で各企業の取り組みとして、再雇用制度を導入し、大部分の方は収入を減らされますが、65歳まで働ける環境は整備されてきております。
しかし、平均寿命に比例して、企業も70歳、75歳まで雇用を維持をするのはあまりに負担が大きく、現実的ではないのでは?推察されます。
平均寿命が100歳ならば、65歳に退職したとしても、残り35年間、
110歳、115歳まで生きる可能性というのも高まりますので、45年間、50年間と老後生活が長くなり、現役自体に給与所得しかもらっていない人は年金のみで何十年もの歳月を生き抜く必要があります。
年金制度を支える労働人口は実に減少するので、年金の支給額は当然、減少傾向になりますので、固定費は可能な限り抑えなければなりません。
持ち家と賃貸どちらがいいのか?
いよいよ本題に入りますが、私は持ち家なのか、賃貸なのかという極論ではなく、現役時代は賃貸、65歳以降は持ち家がいいと考えますが、
まずは家賃を支払い続けた場合の金額をシミュレーションします。
長寿化を加味し、100歳まで生きるとした場合で算出しています。
シミュレーション条件
- 家族構成は子供一人のファミリー世帯
- 住所は首都圏(千葉県、埼玉県などの東京までの通勤が一時間以内)
- 年齢は住宅購入者が多い40歳
- 65歳定年まで2LDK,それ以降は1LDK
①賃貸の場合
65歳まで2LDK家賃 9万円 X 12ヶ月 X 25年間 = 2,700万円
65歳~100歳
家賃 7万円 X 12ヶ月 X 35年間 = 2,940万円
計5,640万円
②持ち家の場合(マンション)
物件価格費用:3,500万円⇒4,870万円
(住宅ローン金利は2% 35年間固定)
諸費用:175万円(物件価格5%想定)
固定資産税 : 10 万円 X 60年 =600万円(ざっくりと算出してます。)
修繕費積み立て: 1.0万円 X 12ヶ月 X 60年間 = 720万円
管理費費: 1.5万円 X 12ヶ月 X 60年間 = 1,080万円
計7,445万円
ひえ~!!持ち家の方が生涯コストが2,000万円くらい高いのっ!?
そうなんだよ、某大手の住宅雑誌なんかによく記載があると思うけど、【月々6万円~】というのは住宅ローンだけの支払い額だからね。管理費用、修繕費用は小さくどこかに記載があるからちゃんと考慮しなくちゃならない。
みなさんもよく目にしたことがありませんか?
【支払額は月々6万円!】
なんていう広告。
これは前述の通り、住宅ローンだけの支払い額です。しかもその住宅ローンの条件として、変動金利年利0.4%程度、35年間で算出してますので、一番安い金額を載せているわけです。
変動金利ってことは今後、黒田総裁が量的緩和政策を辞めた場合はどうなるんでしょうか?
その場合、間違いないなく、金利は上昇します。
量的緩和政策前は国債10年債は1.0%以上で推移してましたからね。
当然それより+1%以上上乗せとなり、住宅ローンは2~3%になっても全然おかしくないです。
住宅ローンのからくりだけでなく、管理費用、修繕費用は毎月2万円以上発生します。
よくあるマンションの豪華なラウンジです。
マンションにはエントランス、ラウンジ、あとはゲスト用の部屋があったりしますよね?
その費用ってどこから出てるからというと言うまでも無く、入居者の管理費用などからです。
私のようにアパートしか住んだことが無く、マンションの購入を検討している方に与える印象はインパクトがあっていいのかもしれませんが、
よくよく考えると実際、活用している人って限られてくるんじゃないでしょうか?
私だったら、ラウンジなんかは顔見知りの人が多すぎて、全く安らげないので使わないと思います。
しかも、修繕費用は築年数年数が増えることにより、増加します。
10年以上経過すると、約53%の方が毎月5千円~1万円程度増加したというデータもございます。(シミュレーションについては、増加幅は加味しておりません。)
よくある謳い文句について?
【住宅は資産になりますので、いずれ売却可能です。】
こんな営業トーク、腐るほど、耳にしてます。
会計上は鉄骨は47年間の間、少しずつ価値が目減りしていくので、
住宅ローンを払い終える35年後でも多少価値は残っているかもしれません。
ただ、一般的には築年数35年間、経過した物件については、
近い将来、修繕工事が必要なため、買い手にとって、予期せぬ出費があるのでは?
と危惧されてしまうため、思うように売れません。
しかも、マクロで見た場合、日本は人口減少は避けられないため、
需要がしぼみ、供給過多の状態です。
その市場環境での売値なんてせいぜい数百万円程度でたかがしれているんじゃないでしょうか?
もし、賃貸を選択していたら、住宅ローンの諸費用、固定資産税、管理、修繕費用にあてる資金を手元に置いておくことが可能です。
そうすると何ができるかというと、投資ができることになります。
仮に2,000万円を株式投資に回していたら、配当金だけでも少なくとも2%は簡単にもらえるので、
年間40万円の収入です。
賃貸、持ち家議論のまとめ
私は以下二つの要因から間違いなく、賃貸です。
-
生涯コストが2,000万円も安い
-
大きな金額を手元において置けるため、投資に回すことが可能
そして、冒頭で申し上げたとおり、現役時代は賃貸にして、
老後は地方の中古物件(一戸建て)を購入するという方ならば、1,000万くらいだせば買えます。
そうすると、更に賃貸派の生涯コストを下げることが可能なので、
ますます優位性がありますね。
参考にして頂けたら、幸いです。